TEAM DAIWA-Z 103H vs 初代アンタレス|中学生が両方買って使い比べた正直な感想

リール

今回は1998年秋発売のシマノ 初代アンタレスと、2003年発売のTEAM DAIWA-Z 103H(TDZ 103H)、2台を実際に使い込んだ感想をまとめていきたいと思います。

中学2年生の頃、「The Fishing」で並木敏成プロに憧れて、新聞配達で貯めたお金でTDZ 103Hを購入。TDバトラー ラプターと組み合わせて使っていました。その後しばらくして初代アンタレスも購入し、両方を使い続けてきました。

こうして並べてみると、デザインの方向性がまったく違う2台です。TDZはマットシルバーに赤スプールの落ち着いた渋さ、アンタレスは鏡面仕上げのクロームボディに茶色のハンドルノブで、並べるだけで絵になります(笑)。

TEAM DAIWA-Z 103H

ダイワのフラッグシップベイトキャスティングリールとして2003年に登場したモデルです。シルバーのボディに赤いスプールというデザインは、20年以上経った今見ても全然古く感じません。シンプルで品のある見た目が好きで、今でも手元に置いておきたくなる格好よさがあります。

スペック

発売年2003年
自重175g
ボディ素材マグネシウム合金(エアメタル)
スプールGIGASスプール(高強度ナノクリスタル合金・肉厚0.8mm)
ブレーキマグフォースV(磁力式)
ベアリング11BB+1RB
ギア比(H)6.3:1

初めて手にしたときの驚き

箱から出して最初に感じたのが「えっ、軽い」でした。自重175g。当時のベイトリールとしては驚異的な軽さで、最初は少し不安になったくらいです(笑)。ボディにマグネシウム合金(ダイワ呼称:エアメタル)を採用したことでこの軽さを実現しており、今思うとダイワの技術力の高さを感じます。

GIGASスプールについて

TDZのスプールはGIGASスプールと呼ばれる高強度ナノクリスタル合金製で、肉厚はなんと0.8mmという極薄設計。従来のジュラルミン系とは異なる特殊合金で、薄肉ながら高強度を実現しています。スプールの軽量化によりキャスト時の立ち上がりが良く、軽いルアーでも気持ちよく投げられるのが特徴です。

マグフォースVについて

TDZの扱いやすさの核心がマグフォースVです。V字形磁石配置による磁力ブレーキで、スプールの回転速度に応じて自動でブレーキを調整してくれます。バックラッシュが極端に少なく、悪条件でも安心して使えるのが特徴です。

当時の自分はその仕組みを正直よく理解していませんでした(笑)。それでも普通に使えていたので、「なんかこのリール投げやすいな」くらいの感覚でした。仕組みがわからなくても使えること自体が、このリールの完成度の高さだと思います。

初代アンタレス

シマノが1998年秋にリリースした、当時の最高峰ベイトリールです。鏡面仕上げのクロームボディは今見ても圧倒的な存在感で、中古市場でも根強い人気を誇っています。TDZを買ってしばらくしてから購入しました。

スペック

発売年1998年
自重245g
ボディ素材アルミ合金
スプールGフリースプール(マグネシウム合金製・約14g)
ブレーキSVS(遠心式)
ベアリング10BB+1RB
ギア比6.2:1

Gフリースプールとは

初代アンタレス最大の特徴がGフリースプールです。「G」はGravity(重力)のことで、「重力から自由になる=慣性を極限まで低減する」という意味が込められています。素材はマグネシウム合金製で重量は約14g。当時のスプールとして極めて軽量で、低慣性化によりキャスト終盤の着水直前までラインが伸び続ける飛距離性能を実現していました。ベイトリールでこの概念を初めて搭載したモデルがこの初代アンタレスとされています。

初めて使ったときはバックラッシュ連発

TDZに慣れていた状態で初めてアンタレスを投げたとき、何度かバックラッシュしてしまいました。SVS(遠心ブレーキ)はセッティングや投げ方に慣れが必要で、最初は「思ったより難しいリールだな」という印象でした。

ただ、慣れてくると話が変わってきます。Gフリースプールの低慣性設計を活かせるようになってからは、TDZでは届かなかった飛距離が出るようになり、その気持ちよさは格別でした。

2台を使い比べた正直な感想

TDZ 103H初代アンタレス
発売年2003年1998年
自重175g245g
ボディ素材マグネシウム合金アルミ合金
スプール素材ナノクリスタル合金マグネシウム合金
ブレーキ方式マグフォースV(磁力式)SVS(遠心式)
扱いやすさ△(慣れるまで)
飛距離
バックラッシュのしにくさ

扱いやすさは断然TDZでした。マグフォースVのおかげでバックラッシュが少なく、釣りに集中できる安心感があります。一方のアンタレスは慣れるまでに時間がかかりましたが、Gフリースプールの低慣性性能を活かせるようになると飛距離の面でTDZを上回ります。

どちらが優れているというよりも、「すぐ使いたい・ストレスなく釣りたい」ならTDZ、「飛距離にこだわりたい・使いこなす楽しさも味わいたい」ならアンタレス、という棲み分けでした。

まとめ

TEAM DAIWA-Z 103Hは175gという驚異的な軽さと扱いやすさが突出した完成度の高いリール、初代アンタレスはGフリースプールの低慣性設計で飛距離という形で応えてくれるリールでした。

新聞配達で貯めたお金で買ったTDZ、その後憧れて手に入れたアンタレス。どちらも自分の釣り人生に欠かせない思い出の2台です。

番外編:今は2万円以下でこの2台を超えられる時代

最後に少し夢のない話をしてしまいますが(笑)、これが現実です。

TDZは当時約45,000円、初代アンタレスは約42,500円。中学生が新聞配達で貯めた金額としては、かなりの大金でした。ところが今は、2万円以下のリールでこの2台を性能面で十分に超えられてしまいます。

たとえばシマノのSLX DC(実勢価格15,000円前後)はデジタルコントロールブレーキを搭載し、バックラッシュのしにくさはTDZのマグフォースVを上回るレベル。ダイワのタトゥーラ SV TW(実勢価格15,000円前後)はSVスプールとTWSレベルワインドにより、飛距離と扱いやすさを高次元で両立しています。

技術の進化というのは本当にすごいもので、20年前のフラッグシップが今のミドルクラスに追い越されてしまう。でもそれでもこの2台には、スペックでは測れない価値があると思っています。手に取るたびに思い出が蘇るリールというのは、いくら性能が上がっても代わりにはなりません。

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