🔧 はじめに
前回の【ギアボックス分解編】に続き、今回は組み立て編です
分解・洗浄が終わったパーツを、組み上げていきます。
写真付きで解説しますので参考にしてみてください。
🔍 組み立て前に準備しておくこと

- 各パーツがしっかり洗浄・乾燥できているか確認
- パーツリスト(図解)を手元に用意
- グリス・オイル(ドラググリス、ギアグリス、オイル)を準備
- ピンセット・精密ドライバーなどの工具も忘れずに!
⚙️ ギア周りの組み立て(メインギア・ピニオン)
1.インナープレートにリンクアームをのせます。リンクアームは表裏薄くグリスを塗っておきます。

2.リフトプレートにもグリスを薄く塗り、リンクアームの赤マルの出っ張りとリンクアームの穴を合わせて組み込みます。

3.ドライブギアシャフトにオイルを塗ったベアリングを組み込みます。Eリングを入れるのは先が細いプライヤーで入れてやるとやりやすいです。

4.ギヤカバーを穴にはめて。ドライブギアを組み込んで行きます。ドライブギアシャフトを組んでしまうとギアカバーは後からつけられないので、忘れないように注意してください。

5.ドライブギアシャフトを組んでネジを2本止めます。シャフトに付いているプレートでギヤカバーを押さえて固定する形になります。

6.ドライブギヤプレートを組み込みます。プレートには向きがありますので、画像のような向きで組んでいきます。

7.レベルワインダーを動かす樹脂ギヤのコグホイール2個をを入れていきます。コグホイールにをグリスを薄く塗ります。

8.メインギヤにグリスを薄く塗ってギヤの2つの穴にコグホイールの出っ張り2点を合わせて組み込みます。

9.メインギアにドラグプレートを組み込みます。ドラググリスを薄く塗ってドライブギヤの中に入れていきます。ドラグをロックして使いたい方はパーツクリーナーで洗浄して何も塗らずに組み込んでいただければフルロックの状態で使用することは可能です。(モラムはリールフットのカシメにガタが出やすいのでドラグをロックさせて使うのはオススメできないです)
ワッシャーの順番は写真の通り組み込みます。

10.ピニオンギヤの赤枠で囲ってある所に薄くグリスを塗り、クラッチヨークに組み込み、リール本体に組み込んでいきます。

ヨーク組込みには裏表がありますので注意してください。

11.クラッチスプリング画像のように組み込みスプリングホルダーを組み付けます。

12.クラッチレバーのホルダーをつけてサイドプレートをつけていきます。ハンドルブッシング、スプリングや、ピニオンシャフト等組み忘れ、組み付けミスがないかよく確認してから組みつけてください。

ポイント:ピニオンギアが逆さまだとクラッチがうまく切れません!
スタードラグ、ハンドル組み立て
1.ベアリングにオイルを付け、ピニオンシャフトのベアリングを入れて、リテーナーを組み込みます。リテーナー組込みは工具は必要なく簡単に入れることができると思います。

2.メカニカルブレーキの音出しプレートを組みメカニカルキャップをつけます。(音出しプレートは表裏あるので組む時には注意してください)

2.ドラグワッシャ2枚を組み込みます。ドラグワッシャーは湾曲していますので、向きに注意してください。

ワッシャーの間に隙間ができるように組み込んでください。下の写真はダメな例です。

3.ドラグクリックラチェットを組み込んでいきます。裏表を間違うと音が出ないので、向きに注意してください。

4.最後にスタードラグ、ハンドルを組み付けていきます。

写真はハンドル、メカニカル、スタードラグを変えてしまっていますが、組み方は変わりませんのでご了承ください。
✅ 組み立て後のチェック
- ハンドルがスムーズに回るか
- メカニカルのクリック音がなるか
- スタードラグのクリック音かなるか
不具合があれば、もう一度見直してください。
📝 まとめ
今回のポイントは、
- ギアとドラグの順番と向き
- クラッチバネやブレーキの細かいパーツの向き
- 組み立て後の動作確認
モラムは構造も簡単なので、誰でも組み上げは可能なリールです。
しかし、部品供給がもうされていませんので、指針がない方は、プロの方にお任せすることをお勧めします。
🧰あると便利な工具

- ピンセット(細かいバネ用)
- パーツトレー(ネジ紛失防止)
- 極小サイズのブラシ(汚れ除去に)
- マイクロファイバークロス(仕上げ拭き用)
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